町田・相模原イーストメリーウインドオーケストラ

第六回定期演奏会 / 町田市民ホール(2011/02/19)

珍しく、終わりたてほやほや翌々日に書いてみます(笑)

時の流れは早いもので、イスメリの定演も第六回。今回もたくさんのお客様に見守られながら、無事に終えることができました。と、これで終えることもできるのですが一応順を追って思い起こしてみましょう。


第一部。オープニングを飾るのは「百年祭序曲」。恨みでもあるのかホルン殺しの曲ばかり書くバーンズさんですがこの曲は最たるもの。なんたってホルンの軽快なユニゾンから始まるのですから。普段の合奏でも必ず最初の部分で止められていて、ホルンパートはさぞかしプレッシャーだったことでしょう。でも本番はばっちりでしたね!

二曲目は「喜歌劇『メリーウィドウ』セレクション」。吹奏楽で多く演奏されているのであまりそういう気はしませんでしたが、イスメリとしては非常に珍しいオケ編曲ものでした。テンポの移り変わりが激しく、こちらもまた苦戦した曲です。と同時に楽しい曲でした。喜歌劇ですからね!(?)

第一部最後は「ウィズ・ハート・アンド・ヴォイス」。いかにも大編成向きの、超豪華サウンド楽曲でございます。打楽器フル稼働、ピアノもフル稼働、特にティンパニがばかすかしてる曲なので、なかなか実際の楽器で練習できないイスメリで正直この曲は無理なんじゃないかと選曲段階では思っていましたが、かなり頑張れたと思います。ひやひやなポイントが多々ありつつも、最後崩壊しかけたりしつつも(笑)、イスメリらしいアツい演奏だったのではないでしょうか。気付けばあっという間に第一部終了です。


第二部、ポップスステージ。一曲目はやはり今年もジャパグラ! 「アニメヒロイン・メドレー」からのスタートでした。サリーちゃんとアッコちゃんとうさぎちゃんとキュアなんとかちゃんたちを市民ホールに集結させました。ムーンライト伝説の名曲っぷりを再確認して頂けたのではないかと思います(ドコドン)。二曲目は「低音隊に光を!」が口癖な実行委員長(@Tuba)たっての希望で「恋のカーニバル」。とっても珍しくチューバソロのある曲でしたが、果たして無事、低音隊に光は当てられたのでしょうか? イーストメリーウインドオーケストラは委員長の恋を応援しています。

三曲目は毎年恒例、小ネタコーナー。こんなものを恒例にしているせいで毎年苦労させられるわけですが、でもやってしまうのです小ネタコーナー。今年は金管楽器の“マウスピース”が地味に活躍する「マウスピース・マニア」という曲をお送りしました。深夜のサイゼリヤで無理矢理ひねくりだしたネタ、お楽しみいただけたでしょうか。アフリカ帰りのブブゼラも登場しての、地味にスベった感じの、…泣いてなんかいませんよ。

そしてラストはイスメリにしてはオトナな選曲「シャンソン・メドレー 〜モンマルトルの小径〜」。春コン以来久々に鍵盤ハーモニカを登場させ、おフランスなスメル放出に努めました(本来はアコーディオンのパートです)。鍵盤ハーモニカ以外にも非常にソロの多い曲だったため、お客様も拍手ばっかりで大変だったのではないでしょうか(笑) シャンソンにしては激しすぎるサンバのリズムで第二部は幕を閉じました。


いよいよ第三部。今年のメイン曲は天野正道「『GR』より シンフォニック・セレクション」。「GR」とは「ジャイアントロボ」の意で(これ信じない人多いんですが本当です)、「ジャイアント・ロボ THE ANIMATION −地球が静止する日−」というOVA作品の音楽を吹奏楽用にアレンジしたものです。近年、吹奏楽の世界で非常に人気が高い作品です。アニメの音楽ということで、イスメリ内でも団長を筆頭にアニメにのめり込む人が多発。特に十傑集のひとり“素晴らしきヒィッツカラルド”の指パッ……すみませんこれはまたの機会に。

去年の「楓葉の舞」もそれはそれは大変な大曲でしたが、今回も20分ほどの切れ目なき大曲。ただ、「楓葉」が本番まで二回しか通せなかった超難関譜面であったのに対し、こちらは初見大会で最後まで通り、通し合奏も数えきれぬほどおこなったという「譜面ヅラは簡単な曲」でした。だからといって油断は禁物。そういう曲ほど難しいもので、メリハリの付け方、感動的な部分でアツくなりすぎない訓練、などなどの乗り越えねばならぬ試練が山のようにありました。イスメリにしてはかなり強弱を意識した曲ではないかと思います。

曲の中盤で入ってくる合唱もまた難関のひとつでした。四声から成る合唱パートは団員だけで補うには荷が重く、当初は合唱を呼ぼうかという話もありました。しかしこの合唱部分、小節数にするとたった16小節。それだけのためにわざわざ呼ぶわけにもいくまい、などなどということで結局団員で頑張ることになりました。吹く人を減らしてなるべく合唱隊を多く、と頑張りましたが客席にはどれほど聴こえていたでしょうか。印象深いものになってくれていたらいいなあと思います。

そんなこんなで最後のベタベタな感動メロディで演奏者の涙をも誘いつつ、「GR」無事終了。ありがたく暖かい手拍子をいただきまして、アンコール一曲目は「『GR』より 明日への希望」。ピアノの泣けるソロから始まるこの小品、吹奏楽のために編曲された「GR」シリーズのうちのひとつですが、どうせ「シンフォニック・セレクション」を演るならこれも演らねばね!ということで選曲されました。イスメリ史上初のしっとり系アンコールでした。

続きましてアンコール二曲目は、定番曲ではありますがイスメリでは初めてとなる「76本のトロンボーン」。有名なマーチをモチーフとした軽快な曲を、6人のトロンボーンと70人ぐらいのバンドでお送りしました。ひな壇の上のほうを見ると、一切楽器演奏をせずに行進しているだけのパーカッション隊が目に入りました。不穏な香りがします。畳み掛けるようにアンコールラスト(今回は豪華三本立て!)は恒例「ルパン三世のテーマ」。イスメリの無礼講アンコールとして完全に定着したこの曲ですが、今回は無礼講に磨きがかかってハチャメチャすぎました本当にごめんなさい。なお、不穏なひな壇最上段ではGRをモチーフにしたダンスが繰り広げられておりルパン涙目でした。


というわけでしっちゃかめっちゃかに終演。楽しいお見送りをし、記念撮影をし、名残惜しむ暇もなく撤収作業をし、ばっちり打ち上がりまして、イスメリ第六回定期演奏会、無事終了! 一年間お疲れ様でした!

この一年、イスメリには新たなメンバーも多く増え、今回の定演も史上最多となる70人オーバーでの開催となりました。もちろん中だるみの時期もありましたが、どのパートも活気が増し、演奏イベントも合宿も盛り上がり、楽しい一年となったのではないかと思います。第五回を過ぎて第六回、第七回、数年後には第十回と続いていくことになるわけですが、ずっとこんな感じで続けていけることを心から願っています。まずは来年、第七回定期演奏会にご期待下さい!

あ、そういえば今回の「GR」シリーズも去年に引き続きレンタル譜だったため、さまざまな想いを込めて「ロボの墓」に譜面を投げ込むイベントが行われました(笑) 以上、レポでした! やはり感動さめやらぬうちに書くと長いね!

第六回定期演奏会の模様

プログラム

  • 第一部
    • 百年祭序曲 / J.バーンズ
    • 喜歌劇「メリーウィドウ」セレクション / F.レハール(鈴木英史 編)
    • ウィズ・ハート・アンド・ヴォイス / D.R.ギリングハム
  • 第二部
    • ジャパニーズ・グラフィティXV アニメヒロイン・メドレー / 星出尚志 編
    • 恋のカーニバル / 岩井直溥 編
    • マウスピース・マニア / W.S.マホーン
    • シャンソン・メドレー 〜モンマルトルの小径〜 / 真島俊夫 編
  • 第三部
    • 「GR」より シンフォニック・セレクション / 天野正道
  • アンコール
    • 「GR」より 明日への希望/ 天野正道
    • 76本のトロンボーン / 岩井直溥 編
    • ルパン三世のテーマ / 星出尚志 編